EMARFの使い方(データ編)

EMARFは設計データをオンラインで入稿すると、その形状通りに木材をカットしてくれるサービスです。
※Gingerは主にUI/UXデザイン周りでお手伝いしています。
公式サイト

使いこなすとプロ/アマ問わず非常に便利なサービスだと思いますので、詳しい使い方やポイント、仕上がりなどについて説明していこうと思います。今回はデータ作成、アップロードまでの流れを解説します。組み立てについてはこちらからご覧ください。

データの準備

今回はMac版Illustratorで作っていきます。他にも、Rhinoceros, AutoCAD, VectorWorksに対応しているようです(2020年7月現在)。公式でもチュートリアルを用意してくださっていますのでそちらもご参照ください。

まずはこのように展開図を用意します。ポイントは2点で、

①穴あけ加工する部分は複合パスにしておく
上の図で丸穴の部分は周りの四角い板と複合パスにしておきます。(そうしないと丸の部分も1つのパーツとみなされてしまいます)

②オフセットをつけておく
板と板が嵌まり合う部分はぴったりではなくある程度余裕をつけておきます。適切なオフセット量は板厚や形状によって違うと思いますが、参考までに今回は片側0.5mmずつつけました。

EMARFのIllustrator用プラグインをインストールしたら、ウィンドウ>エクステンション>CAM APIを開きます。

板厚、フィレット形状を選択して「モデルに適用」を押します。

角にフィレット用の丸が自動的に追加されます。EMARFではCNCで板を加工するためピン角の形状は加工できません。ドリルの径の分だけ角に丸みを付ける必要があり、この丸みの部分が自動で追加されています。

その際、必要のない部分にまでフィレットが追加されてしまうことがあります。上の図で言うと、丸穴のところについているものは必要がないので、手動で削除してください。

ここまでできたらパーツ全体を選択して「全面オブジェクトで型抜き」してください。
※これをしないとフィレット用の小さい丸もすべて1つのパーツとみなされてしまいます!

データアップロード&発注

ここまでできたら「EMARFで開く」を押すとブラウザが自動で立ち上がり、データがアップロードされます。なお、推奨ブラウザはGoogle ChromeとFirefoxですのでデフォルトブラウザが違う方は事前に切り替えておいてください。(Mac版Safariで試したところ画面が真っ白になり動きませんでした)

するとこのように実際の板に対してどのように加工するかが表示されます。オレンジの線はCNCの動きを示しています。すぐに見積もりが確認できるところがすごいですね。今回は上記の値段に送料がプラスされて1万9000円ほどでした。あとは「加工依頼へ」から必要情報をフォームに発注すると、すぐに担当の方からメールで連絡が来ました。

組み立て編へ

いかがでしたでしょうか?データに関しては以上になります。実際の仕上がりや、組み立てについてはこちらにまとめてありますのでぜひご覧ください。